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此処はトミーウォーカーが運営しているPBW『シルバーレイン』のキャラ、緋坂・燐(b53619)のブログという名の雑記帳のような所です。 気分次第で日記もどきを書いたり駄文を書いたり色々するのでそういうのが苦手な方は回れ右をお勧め致します。
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プロフィール
HN:
緋坂・燐
年齢:
30
性別:
女性
誕生日:
1993/09/12
職業:
高校一年生+雪女×土蜘蛛の巫女
カウンター
背後の呟き
 …例の日の為に作業BGMを聴きながらSSを書いていたら、背後がそれどころではなくなってしまった件について。
 しかも大幅な修正を加えたせいで当日に間に合わなかった罠。
 めでたい日に出すのもアレなので、ついでに細かい修正を加えて後日に出します。

作業BGM:
深海の孤独(桑島法子)
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 (背後より)
 明日はバレンタインですね。
 ……そんなわけで再び勢い、加えて若干ノリでSSを仕上げました。
 やはり読まなくても全く困らないので、暇潰しにでもどうぞ。

 最初、それはただの思い付きだった。
 すぐに無駄な事だと、一人でその考えを打ち消した筈……だった。
 でも、その内居ても立っても居られなくなって。

 気が付いたら、私は自分の部屋で黙々とカップケーキを作っていた。

「……我ながら、何と言うか」

 額を押さえ、軽く溜息をつく。
 既にカップケーキは焼き上げの段階で、後は待つだけとなっている。
 待つ間ボンヤリしているのも何だったので、ホットミルクも作ってみた。

「今日、散々作ったのになぁ……」

 作った、というのはお菓子の事で。今日、というのは二月十三日の事で。
 十三日の次は、十四日である。……つまり、バレンタインだ。
 私は今日、そのバレンタインに贈るお菓子を作った。

 何故散々作る羽目になったのかというと、最早勢いと言うしかなく。
 ……正確には、色んな集まりに興味を示して顔を出しただけなのだが。

 もっとも、作った物の中にはお菓子ではない物もある。
 ……が、数種類のお菓子がある時点で散々作ったと言っても過言ではない。
 
「まあ、面白かったから良いけど……」

 確かに知人達と色々な物を作る事が出来て良かったと思う。
 きっと、これも良い思い出になるのだろう。

 それならば何故、私は今此処でケーキを作っているのか。
 ……ただの思い付き。それだけなら、まだ良かった。
 どうして自分がこんな事をしているのか。……本当の理由は、多分。

「……あ、そろそろだ」

 携帯で時刻を確認して、慌てて台所に向かう。
 オーブンレンジから取り出したカップケーキは、良い具合に焼けていた。
 竹串で中まで刺しても生地がくっ付いてくる事も無い。

「まあ、良い感じか」

 出来具合に満足し、そのまま皿に載せて先程まで自分が居た部屋まで戻った。
 カップケーキは一応バレンタインを意識して、チョコレート味にした。
 加えて、誰かに配るつもりは無いので数は少なめだ。

 その数少ないカップケーキの内の一つを、別に用意した小皿に載せる。
 そして、机に置いていた小物入れと写真立ての間に置いた。

「……和菓子の方が良かったかな」

 無意識に、そんな事を呟く。
 亡くなった祖母は多分、洋菓子より和菓子の方が好みに合うだろう。
 ……もっとも、私が作ったと言えばどちらでも喜んだろうが。

「なんて、ね」

 もう試せない事を考えても仕方ない。
 それより、今日作った物達は果たして贈る相手の口に合うのかどうか。
 
「……全部、自分で食べた方が良いかな」

 そんな馬鹿な考えを口にして、思わず苦笑した。
 こんな調子ではあの人に笑われてしまう。……もっと、しっかりしないと。
 そう思って、写真立てに向かって笑いかけた。

「一日早いけど、バレンタイン。……本命か義理なのか、分からないけど」

 きっと、これは恋ではない。恋ではないのなら、愛なのか。
 ……あまりにも陳腐なその単語で、この感情を表せる筈もない。
 ただ願い、望むのは。

「……なんて、ね」

 そこまで考えて、浮かびかけた思いを振り切るようにホットミルクを口にした。
 ――飲み干したホットミルクは、それなりに温くなっていた。


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 (以下、背後)


 というわけで、微妙なバレンタイン前夜話でした。
 イベシナの方は色々見てきましたが、時々砂糖を吐きそーになりました。

 しかし、書いた当日に出すなんて珍しい事が続くものです。
 割と遅筆なので早くても何日か間が空いてしまうのが背後のデフォルトなのに。
 もしかしたら勢いでやった方が良いのかもしれません(弱点:ただし、ミスが増える)

 まあ、そういうわけで明日は気紛れにウロウロしていると思われます。
 もし何処かで見掛ける事があればよろしくお願いしますねー。

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