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此処はトミーウォーカーが運営しているPBW『シルバーレイン』のキャラ、緋坂・燐(b53619)のブログという名の雑記帳のような所です。 気分次第で日記もどきを書いたり駄文を書いたり色々するのでそういうのが苦手な方は回れ右をお勧め致します。
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プロフィール
HN:
緋坂・燐
年齢:
30
性別:
女性
誕生日:
1993/09/12
職業:
高校一年生+雪女×土蜘蛛の巫女
カウンター
背後の呟き
 …例の日の為に作業BGMを聴きながらSSを書いていたら、背後がそれどころではなくなってしまった件について。
 しかも大幅な修正を加えたせいで当日に間に合わなかった罠。
 めでたい日に出すのもアレなので、ついでに細かい修正を加えて後日に出します。

作業BGM:
深海の孤独(桑島法子)
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 (背後より)
 ふと最近書いていないなぁと思い、何となく書いてみました。
 ……完成するのは遅いというのは相変わらず仕様のようでしたが(駄)
 お陰で微妙過ぎる時期にアップという形になりましたが……!

 ちなみに雰囲気はごちゃ混ぜすぎてよく分かりません。
 ただラスト辺りが不愉快になるかもしれないので、その辺はご注意を。


 皆で勉強するのも楽しいが、やはり集中出来るのは一人の時だ。
 だから大抵、私は夜に自分の部屋で勉強する事にしている。
 そして、今夜もいつも通り私は机に向かっていた。

 世の中には、特に何もしなくても勉強が出来る人が居る。
 所謂天才型というやつだが、生憎私はそうではない。
 だから、試験前は普段よりも勉強しなければいけない。

 ふとノートにシャーペンを走らせていた手を止め、携帯を手に取った。
 液晶画面に表示された現在時刻は深夜二時過ぎ。
 あと一時間くらいは大丈夫だろうと判断し、再び英単語を書き連ねていく。
 
 本当はそろそろ寝るべきなのだが、試験前なのだから仕方ない。
 此処で少しでも手を抜いたら試験の結果に多大な影響が出かねない。
 それに学生の本分は勉強なのだから、これは当然の行為だろう。

 ……なんて、それはただの言い訳だというのは自分でもよく分かっていた。
 確かに試験の前には勉強すべきだ。それ自体は正しい。
 けれど、だからと言って睡眠時間を削ってまでやるべき事ではない。
 普段から真面目に授業を受け、課題も全てこなしているのなら尚更だ。

 そこまで理解していながら、何故止められないのか。
 理由はただ一つ。結局のところ、私は――。

 そしてギリッと奥歯を噛み締めた瞬間、携帯の着メロが鳴った。
 部屋に鳴り響いているのは、有名なクラシック曲。
 ……これに設定しているのは、一人しか居ない。
 私は一度深呼吸をし、携帯を掴んで通話ボタンを押した。

「こんばんは。……珍しいですね、貴方が電話なんて」

「……俺が電話をして、何か問題でもあるのか」

 電話をかけてきた相手の声は、電話越しなせいか少しくぐもっていた。
 ……もっとも、不機嫌そうに聞こえるのは電話のせいではないと思うが。

「いいえ。もっとも、こんな時間にかけるのは非常識だとは思いますけど?」

「高校生のくせにこんな時間に起きているのもどうかと思うが?」

「それは……」

 正論である。そもそも、自分だってどうかと思っているのだから。
 しかし、それを認めるのかといえば話は別だ。

「……それは試験前だからです。学生の本分は、勉強ですから」

「普段真面目にやっていないせいで、今になって慌てているわけか」

「普段もちゃんとやっています。ただ、試験前はより一層勉強を」

「つまり、それだけガリ勉しなければいけないほどお前は馬鹿という事だな」

「……っ!」

 思わず怒鳴りそうになったものの、辛うじてそれを押し留める。
 ……いけない。これでは向こうの思うツボだ。
 こういう時はさっさと用件を聞いてすませるに限る。

「……それで、何の用ですか? まさかただの暇潰しですか?」

「勝手に人をお前みたいな暇な高校生と一緒にするな」

「高校生は高校生で忙しいんです。本当、何も用が無いのなら切り――」

「何故帰って来なかった」

 私の言葉を遮るように、ただ一言。
 ……けれどそのただ一言だけで、彼の言いたい事が分かってしまった。

「……丁度臨海学校だったんです」

 これは本当。予定が発表された時は、少し驚いた。
 でもきっと、あの人なら臨海学校の方を優先しろと言った筈だ。

「知っている。だが、それならその帰りにでも行けば良かっただろう」

「……色々と、予定があったんです」

 嘘だ。行こうと思えばいつだって行けた。
 夏休みでなくても、少し頑張ればいつでも行く事が出来た筈だ。
 ただ、結局のところ。私は。

「お前、またそうやって――」
 
「諒哉さん」

 今度は、私が彼の……諒哉さんの言葉を遮った。
 ……わざわざ言われなくても解っている。
 ただ、他人の口からは絶対に聞きたくなかった。例えそれが、事実だとしても。

「……分かった、その件はもういい」

 名前を言っただけで、私の言いたい事が分かったのだろうか。
 珍しくそこで引き下がり、後は互いに近況を言い合って電話を切った。

 切る直前に十二日にも来れないのかと聞かれたが、これも断った。
 土・日は大抵アルバイトに行っているので、これは嘘ではない。
 ……勉強が本分と言っていたくせに、と嫌味を言われたが。
 けれど試験直前である十三日は休みにしているので、特に問題は無い筈だ。

 しかし、何故急に十二日に帰って来れないのかと言ったのか。
 その理由に一つ思い当たり……正確には、思い当たってしまったというべきか。
 それを意識した途端、吐き気を覚えた。

「……うん、寝よう」

 寝れば、きっと朝には忘れてしまえるだろう。
 灯りを消し、私はそのままベッドに倒れ込んだ。
 ……仮に忘れたとしても、その日は必ずやって来るのだと、理解した上で。


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 以下、背後。


 まさか初の名前付きの登場人物がこの人になるとは思いませんでした。
 もっとも電話越しですが。それでも一応初登場という事で。
 ……さり気なく以前書いた話で姿(写真)だけ出ていますけれども。
 ちなみにフルネームは橙堂・諒哉、年齢は現在二十五歳です。性別は無論男性で。

 とりあえず見て分かる通り、決して仲はよろしくないです。
 付け加えると昔は良かったけど今は~、でもありません。元からです。
 ただ、お互いが故人の思い出を唯一共有出来る人物であるという複雑な関係です。

 過去話以外で再登場するかは微妙なところです。
 気が向いたら出すかもしれない、という感じで。もしくは必要になった時。
 まあ、むしろこんな大人気ない人は出すなと言われそうですが……!

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